看護師は新卒で就職して3年ほど経つと、大学病院や総合病院では半数近くの人が辞めていき、転職をします。
ここでは、転職を3回経験し、派遣や単発など様々な場所で働いてきた私の経験を基に看護師の転職について話をしたいと思います。
あと、転職サイトって活用したほうがいいですか?
それから、転職サイトは使ったほうがいいと思うよ。
今回は転職のなかでも上で紅が言っていたこと、自分でどういう病院で働きたいかを考える、ということについて話したいと思います。
転職サイトについては別記事で話していきます。
働きやすい病院とは?
転職しようと考える看護師によく聞かれるのが「どういう病院がいいですか?」「働きやすい病院ってどこですか?」という質問です。
でも、その質問から視点を変えたほうがいいです。
Aさんにとって働きやすい病院がBさんCさんにとっても働きやすい病院とは限らないんですよ。
ここで3人の看護師を例に挙げて説明します。
Aさんは学生の頃医療ドラマを見てあこがれて看護師になりました。興味があるのは救急医療でDMATに憧れています。おそらく彼女にとっていい職場とは3次救急で高度医療を行う病院、当然色々な患者さんが来ますし忙しい病院です。
Bさんは子供の頃癌で亡くなったおばあちゃんのお見舞いに病院を訪れることで看護師に憧れました。辛そうだったおばあちゃんに対して優しく寄り添っていた看護師のようになりたいと思っています。そんなBさんにとっていい職場とは緩和病棟のある病院や、病院ではなく訪問看護という職場かもしれません。
Cさんは安定した職業ということ、親に勧められたこともあり看護師になりました。特別看護師に対して強い思い入れはないので定時通りに仕事をしてある程度のお給料をもらうことが大事です。もちろん時間内はきちんと仕事をしますが仕事よりプライベート重視。そんなCさんにとっていい職場はお給料がよく、定時で帰れる病院です。
どうですか?
私が言っている意味が分かったでしょうか?
では、自分にとっていい病院、働きやすい病院を探すためにはどうしたらいいのか、それを説明していきます。
自分は何をやりたいのか考えてみる
では、自分にとっていい病院、働きやすい病院を探すためにはどうしたらいいのか?
まずあなたがやるべきことは自分の看護観を見つめなおし、自分のやりたいことを考えることです。
今後、看護師という仕事をする上でどのような看護師になりたいかを考えましょう。
・急性期で色々な科を経験しながらバリバリ働きたい。
・急性期で働いてリハビリに興味を持ったため回復期リハ病棟が気になる。
・実は小児科希望だった。成人の病棟に配属されたけどやっぱり小児科で働きたい。
・がん患者さんをたくさんみて緩和医療に興味がわいた。
・急性期は自分のペースが乱されて仕事しにくい。療養型病棟でもう少し患者さんと向き合いたい。
・病棟は疲れたし外来とかクリニックで働きたい。
・美容系って自分も試せるっていうしやってみたい。
・やっぱりお給料がよくて、年間休日が多いところ、そして定時で帰れるところで働きたい。
・看護師になったけど自分には向いてないかもしれない。少し休憩して今後のことを考えたい。
・結婚や、地元に帰る、上京で引っ越すため転職が必要。
とりあえず軽い気持ちで大丈夫です。
もっとはっきりとした看護観や看護師像があれば自分にとっていい職場がはっきりします。
・ゆくゆくは認定看護師、専門看護師になりたい。
⇒興味のある認定、専門看護師の領域で働く必要があるのでその領域で働ける病院を選びましょう。病院によっては学校に行く費用を補助してくれる病院もありますので確認しましょう
・主任や師長になりたい。
⇒主任や師長になるには外部の研修を受けることが望まれます。経験年数が若いと難しいですが、10年前後であれば面接時に自分の考えを伝え、研修へ出させてくれるか、などの確認をしましょう。
・子供を育てながら働きたい。
⇒院内保育所を設置している病院も増えています。土日や夜間も預けられるところもあるので確認しましょう。
・海外で看護師として働きたい。
⇒海外青年協力隊や国境なき医師団に興味があれば看護だけでなく言語も必要です。特に国境なき医師団の募集要項には必要な経験が多くがあるので、確認して必要な項目を経験できる病院で働く必要があります。
また、他国で看護師として働く場合はその国の看護師免許を取得する必要があるのでその国で看護師になるために必要なことを確認しましょう。
上記は参考例です。
あなたのやりたい看護を考える参考にしてくださいね。
実は、看護師を10年以上やっている私も、自分のなりたい看護師像はふわふわです。
基本的にはプライベートを重視してきたので、海外に住みたい、という思いをかなえるために仕事を辞めて海外に住んだことも2回あります。
そういうこともあって転職が3回、派遣や単発で働いた期間もあります。
基本的に毎日同じことの繰り返しは苦手なこと、色々な疾患を学びたいという気持ちもあり急性期で働いてきました。また、患者さんとの触れ合いも好きです。
ただ、ここ1年くらいで少し気持ちが変わってきています。
急性期だと患者さんと関わる時間が本当に短くて十分に看護できているとは思えない。それに、毎日に忙殺されている気がしています。
結婚をしたこともあり、もう少し落ち着いて仕事をしたい、と考えています。
施設やクリニック、訪問看護などどれがいいのかゆっくり考え中です。
職場の人間関係について
よく人間関係がいい職場で働きたい、という言葉を聞きます。
でも、人間関係って結局その場に入ってみないと見えない部分があります。
自分だってすべての人とうまい関係を築けるとは思っていません。
あなたが誰かのことを苦手だな、合わないな、と思うように、あなたのことを苦手だと思う人や、合わないなと思う人がいるのは当然です。
ただ、大人だし、職場だからできるだけ表面化せずにうまく付き合っていけるといいですね。
最後に、完璧な職場というのはない、と思っておくとよいですよ。
全ての面において文句なく完璧な職場というのは、どの職業においてもとても難しいことだからです。
仕事内容、人間関係、給料や休日日数、残業などなにかしらもっと変わってくれれば、と思うことは出てくるでしょう。
でも、完璧じゃないからこそ向上心がわいてくるものではないでしょうか?
あなたにとって働きやすい職場とはどのようなところか、考えがまとまるといいですね。
転職したい!と思ったら、まず自分の看護観を見つめなおし、なりたい看護師像を考えよう
転職についての相談、LINEで受け付けています。お気軽にどうぞ。