コラム

現状と酷似している、と話題の映画「コンテイジョン」

今日は全く看護師ネタではないですが、映画の話。
最近Netflixの人気映画ランキングで1位を独走していて、世界的にも話題を呼んでいる「コンテイジョン」という映画、あなたは知っていますか?
2011年に公開された「恐怖は、ウイルスより早く感染する」というキャッチフレーズのパンデミックをテーマにした映画です。
Netflixでも人気なんですが、BBCの人気映画コーナーでも特集が組まれたそうですよ。
話的には感染1人目と疑われる女性の家族と、アメリカ疾病対策センター(CDC)内の人物が中心となった話なので医療的な面はあまり出てこないけど、内容が現在の新型コロナウイルスの流行している現在の世界の状況と酷似しています。
今回は出来るだけネタバレしない範囲でコンテイジョンを紹介します。

基本情報

タイトル:コンテイジョン
監督:スティーブン・ソダーバーグ
2000年、「トラフィック」でアカデミー賞の監督賞を受賞しています。
また、1989年には「セックスと嘘とビデオテープ」でパルム・ドールを受賞。
そのほか、「エリン・ブロコビッチ」や「オーシャンズ」シリーズなど多数の作品があります。
公開:2011年
上映時間:105分(1時間45分)
出演者:マット・デイモン
    ケイト・ウィンスレット
    グウィネス・パルトロー
    ジュード・ロウ
    ローレンス・フィッシュバーン
    マリオン・コティヤールなど
世界的に有名で、日本でもよく知られている俳優が多く出ている作品です。

簡単なあらすじ


Peggy und Marco Lachmann-AnkeによるPixabayからの画像

「恐怖」はウイルスより早く感染する。
香港出張からアメリカに帰国し食べ酢は体調を崩し、2日後に亡くなる。時を同じくして、香港で青年が、ロンドンでモデル、東京ではビジネスマンが突然倒れる。謎のウイルス感染が発生したのだ。新型ウイルスは、驚異的な速度で全世界に広がっていった。米国疾病対策センター(CDC)は危険を承知で感染地区にドクターを送り込み、世界保健機構(WHO)はウイルスの起源を突き止めようとする。だが、ある過激なジャーナリストが、政府は事態の真相とワクチンを隠しているとブログで主張し、人々の恐怖を煽る。その恐怖はウイルスより急速に感染し、人々はパニックに陥り、社会は崩壊していく。国家が、医師が、そして家族を守るごく普通の人々が選んだ決断とは—―?

上記は映画の簡単なあらすじです。
9年前に公開された映画ですが、現在の状況と酷似しています。
特に中盤辺りは、今ここで起こっていることじゃないか!と見ながら思いました。
映画なので、ウイルスの潜伏期間も短く致死率もなんと25~30%ととても高いので物語の展開もスピーディ。
映画の中で人々はパニックになり暴動なども起きています。
現在世界中で人々は買い占めに走り、日本でもマスクは入手困難、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの紙類がなくなるんじゃないか、という話に買い占めが起こったことも記憶に新しいですよね。
さすがに映画の中ほどのパニックは起きていませんが、かなりのリアル感を感じます。

パニックは起きない

この映画の中でもそうですし、これまでに数多くのパニック映画が公開されてきました。
映画の中で人々は、大災害や大惨事に見舞われて、理性を失いパニックに陥り、略奪や暴動、他害に踏みつけあうさまが描かれてきました。
今回紹介したコンテイジョンでもそのような様子が出てきます。
でも、最近の研究によって現実にはそのような反応はむしろ珍しいことがわかってきています。

実際に現在、ヨーロッパの集合住宅では若い人が高齢の方や障害のある方に向けて、「必要であれば買い物を手伝います」と電話番号や部屋番号と名前を書いたメモをエレベーターや共有の掲示板に貼っていたり、アメリカでは感染者の少ない州からニューヨークへ医師や看護師など医療者が駆け付けていたし、イタリアではマンションの住人たちが窓の外に向かって一緒に歌っていました。
実際に人々は恐怖やストレスの強い中にいながら理性を保ち、隣人を助けようと思う気持ちを持っていると考えられます。

この映画から学びたいこと

実は、私はこの映画を見てびっくりしたことがありました。
映画の中で
「感染はおそらく呼吸器系や媒介物から」
「ドアノブ、エレベーターなど物の表面、人の手などが媒介物」
人間は普通、1日に2000~3000回、顔を触る
「人間は起きてる間1分に3~5回顔を触る。」
人は無意識のうちに様々な行為を行っています。自分が1日に2000~3000回も顔を触っているなんて考えたことなかったけど、よくよく考えると1分に3回~5回であれば触っているかもしれない。
特に女性は身だしなみを気にするので触る頻度も必然的に増えますよね。
今回、新型コロナの流行のため、普段より頻繁に手を洗っているし、病院ではアルコールで手指消毒をしているけどそれでは全然足りない気がしてきました。
顔だけではなく口元を触る機会ももちろん多いと思うのでより自発的に手指衛生を心掛けていく必要があると感じます。
でも、手がボロボロにならないようハンドクリームは必須

途中でパニックにまつわる違う話も入ってしまったけど、コンテイジョン、という映画の話でした。
皆さんも気になったら見てみてくださいね。
ちなみに、現在コンテイジョンが見れる動画配信サービスは、Netflix、U-NEXT、amazonプライムビデオです。

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